
炊飯器、電子レンジ、フードプロセッサー、料理の手間を省くために人間は調理家電を開発し、いくどもキッチン革命をおこしてきました。
「自動調理器」もその中のひとつ。自動調理器のなかには、「スロークッカー」という比較的新しいタイプもあり、電気圧力鍋との違いも気になるところ。
そこで今回は、編集部が巷で人気の「自動調理器」を集め、実際に「肉じゃが」を作ってみました。放っておいてもホクホクしみしみの肉じゃがを作ってくれるモデルはどれか?お手入れの手間はどうなの?
気になる疑問を徹底検証!自動調理器を比較検討したい人はぜひ参考にしてください。
目次
「自動調理器」とは?
まず「自動調理器」の定義についてです。
自動調理器を使ったことがない人の中には「素材を入れてボタンをポチるだけで一品料理が完成する」というイメージを持つ人もいるかもしれません。
実は現在のところメーカー間で統一された定義はありません。
市場では「無水鍋」がベースの自動調理器や「圧力鍋」がベースの自動調理器など様々なタイプの自動調理器を見ることができ、共通しているのは「素材を入れたら火加減などを自分で調整しなくとも一品作れてしまう家電製品」ということです。
しかし、自動という概念をどこまで適用させているかがメーカーによって異なることに気づきます。
これらの違いは自動調理器を使う目的によって選ぶポイントにもなるので、まずは目的を考えてみましょう。
自動調理器の選び方|メリット・デメリットも紹介
それでは選び方です。
そもそも自動調理器ではどんなことができるのか見ていきましょう。
①自動調理器でできることを知る
「ほったらかしで料理したい」というのが第一希望だとして、その次にあなたが自動調理器に求めるのはどんなことでしょうか。
自動調理器で主にできることはこちら。
- 煮込み系料理の下ごしらえ以降の過程を一部または全て自動化する
- 料理の時間短縮を可能にするモデルがある
- 火力(ガス)を使わずに電力だけで調理できる
- 予約調理ができるモデルがある
- 保温調理ができるものは電気代節約に
上記からざっくりと「時短」や「省エネ」が実現可能だということが分かります。
この中で大きなポイントは「予約調理」ができるかどうか。
予約調理ができるモデルほど「ほったらかし」が可能だからです。
例えば普通の鍋で調理する場合「夜7時にごはんを食べるなら、○時には家にいて料理を始めなきゃ」となりますが、予約調理機能があれば「出かける前にスイッチオン」で帰宅時には一品料理が完成しているというわけです。
「ここで火を止めなきゃ!」という瞬間にも立ち会う必要がありません。
そのほかにも自動調理器にはこんなメリット・デメリットがあります。
- 手動で調理するよりも栄養を逃がしにくい
- 肉じゃがを時短で作れるモデルもある
- 素材を切って入れるだけで煮込み料理ができる
- 微妙な火加減が必要な料理は難しい
- 自動といってもある程度の調理の知識は必要
②自動調理器の種類を知る
【電気と圧力】電気圧力鍋タイプ
電気圧力鍋がベースになっており、基本的に多機能なモデルが多いです。
自動調理器が得意な「煮込む」料理だけでなく、「蒸す」「焼く」ことができたり、一台で無水料理・スロークック・発酵料理までこなしたりするモデルもあります。
非圧力タイプ
電気式の電気土鍋やスロークッカーと呼ばれるもの、火力を併用しながら保温調理ができる真空保温調理器などがあります。
本記事ではこちらのタイプも検証していますので、チェックしてください。
③どのくらいの量を作るかを考えてみる
特に圧力系のマルチクッカー型自動調理器に言えますが、大型のモデルが目立ちます。
多くは2L~となっており、現段階で小型モデルが欲しい場合は選択肢が狭まります。
④お手入れ方法も知っておく
こちらもマルチクッカー型自動調理器になると「パーツを分解して洗う」手間がかかります。
こうしたお手入れが面倒な人はよ~く考えて選ばないと「結局あまり使わない家電リスト」に加える羽目になりかねません。
この点もズボラ担当の私が今回の検証でチェックしています。
【徹底比較】自動調理器で肉じゃがを作ってみた!
お待ちかねの検証タイムです。
今回は(も)とにかく手間を省いて料理がしたいというメンバーが揃うモノレコ編集部。
自動調理器とはほったらかしで料理がつくれるマシンと思い込んでいます。
(ほったらかしではできない自動調理器もあるのに…)
巷で話題のモデルから編集部で気になるモデルまで8台の自動調理器をピックアップし、「簡単に肉じゃがが作れる自動調理器はどれか」検証しました。
本当にほったらかしで肉じゃがができるのでしょうか?
また、自動調理器ではどの程度の調理時間が必要になるかも気になるところです。
付属機能やパーツの分解・組立、使用感は各モデル紹介欄でレポートしています。
【条件】
◆素材はじゃがいも・にんじん・玉ねぎ・牛コマ
◆上記素材を予め同じ大きさにカットしておく
◆調味料は醤油、砂糖、料理酒(出汁の指定があるものは水のみ使用)
◆素材分量は基本的に各メーカーのレシピに従い、レシピがないものについては一般的な肉じゃがレシピを採用
◆素材カットなどの下ごしらえ時間は調理時間に含めない
◆モデルによって「炒める」手順があり、それを省ける場合は省く(「炒める」手順がないレシピに合わせるため)
◆試食の感想は15人で行いまとめたもの
なお、今回は自動調理器初心者が検証を行っているため、手際の良い人が扱えば調理時間を短縮できるかもしれないモデルがあることをご承知おきください。
自動調理器検証結果【知りたいとこだけ早見表】
それでは忙しい人のためにいきなり結果早見表です。
これだけでもざっくりと各自動調理器の得意・不得意が見えてくるのではないでしょうか。
調理後のじゃがいもを割ってみた | 煮汁の染み込み具合 | 材料入れてボタン押すだけ? | 時短向き? (素材投入後から完成までにかかった時間) | 使うたびに手入れの必要があるパーツ数※ | |
---|---|---|---|---|---|
SHARP(シャープ) ヘルシオ ホットクック KN-HT24B | ![]() | Yes! | 約35分 | 5 | |
象印 自動圧力IHなべ EL-MB30 | ![]() | Yes! | 約45分(沸かし時間約25分+調理時間約20分) | 10 | |
siroca(シロカ) 電気圧力鍋 SP-D131 | ![]() | Yes! | 約50分(加熱時間約10分+加圧時間10分+保温時間20分+減圧待ち約10分) | 6 | |
TWINBIRD(ツインバード) スロークッカー EP-4717BR | ![]() | Yes! | 約3時間半 | 2 | |
T-fal(ティファール) クックフォーミー CY7011JP | ![]() | No | 約18分(手順に従って素材・水・調味料投入や炒めるなどに約15分※慣れればもっと早くやれそう+加圧3分) | 10 | |
Panasonic(パナソニック) マイコン電気圧力なべ SR-P37 | ![]() | No | 約25分(下ごしらえモード約10分+高圧モード約5分+減圧待ち約10分) | 10 | |
ワンダーシェフ e-wonder 電気圧力鍋 OEDA30 | ![]() | No | 約30分(調理時間2分+追加熱5分+調理前後の待ち約20分) | 9 | |
THERMOS(サーモス) 真空保温調理器シャトルシェフ KBJ-3000 | ![]() | No | 最短37分(コンロで沸騰後7分加熱+保温調理30分以上) | 3 |
※本体外側、中かごや蒸し料理に使う中敷き等は含みません。
自動調理器おすすめ8選|検証結果をもとに紹介
ここからは各モデルの紹介と、肉じゃがを食べた感想などをお届けします。
材料を入れたらボタンを押すだけで肉じゃがが作れる自動調理器おすすめ4選
「中に素材を入れてフタをしてボタンをポチ!」
私たちズボラ組が思い描いていた自動調理器は確かにありました。
SHARP(シャープ) / ヘルシオ ホットクック KN-HT99B
自動調理器の中でも人気が高い
自動調理器の中でも人気が高い



【編集部評価】
材料入れてボタン押すだけ:Yes!
煮汁染み込み具合:◎
【実際の調理時間】
約35分
【この自動調理器でできる調理方法】
無水調理・自動調理・予約調理・低温調理(スロークック)
【主な機能】
・最大12時間の保温機能
・加熱の進行に合わせ自動でかきまぜてくれるまぜ技ユニット
・温度と蒸気のダブルセンサーで細かな火加減をオートコントロール
・予約調理機能→カレー4人分を12時間予約で作った場合でも電気代は約21.7円
【ここもgood!】
・無水調理の場合、大根のビタミンC残存率が通常の鍋調理に比べて約1.6倍(公式より)
・麺類・蒸しもの・味噌・ヨーグルト発酵食品・温泉卵などの低温調理も可能
・131からなるメニュー集に加え、インターネット上でも様々なメニューが公開中
【使用感など】
正確にはボタン1発ではなく、「スタート」にたどり着くまでにカテゴリーやメニューを選ぶ必要があり、連続で5回ボタンを押すことになります。
しかしスタート後は調理完了まで何もする必要がありません。
今回検証した自動調理器の中で「まぜる」という動作を自動でしてくれるのはこのヘルシオだけでした。
パーツの数は自動調理器の中では少ない方です。取り外しもかんたん。内ぶた・まぜ技ユニット・つゆ受け・蒸気口カバーの各パーツは食洗機OKです。
【肉じゃがを食べた感想】
じゃがいもはホクホクで煮崩れなし。人参も甘い。肉を含んだ全ての素材に味が染み込み、柔くなっています。
多くの試食者が「美味しい」という感想でしたが、中には「少々味が濃い」という人が数人いました。
その点は調味料のさじ加減をお好みで調整すればよさそうです。
容量 | 1.6L(2~4人分) |
---|---|
質量 | 約5.3kg |
外形寸法 | W36.4×H23.2×D28.3cm |

象印 / 自動圧力IHなべ EL-MB30
クックパッドと連携でレシピが豊富
クックパッドと連携でレシピが豊富



【編集部評価】
材料入れてボタン押すだけ:Yes!
煮汁染み込み具合:◎
【実際の調理時間】
約45分(沸かし時間約25分+調理時間約20分)
【この自動調理器でできる調理方法】
一定or可変圧力調理・無水調理・温度調理(スロークック)
【主な機能】
・自動&予約のダブルおまかせ機能
・保温機能
【ここもgood!】
・無水調理の場合、ほうれん草のビタミンC残存率が通常の鍋調理と比べ約1.3倍(公式より)
・甘酒・クリームチーズ・白味噌・豆腐・塩麹・フォカッチャなども調理可能
・1.2気圧の「やさしい圧力」で素材に味を染み込ませる
・かきまぜなくても可変圧力でしっかり味がしみこむ
・公式サイトでレシピブック公開中
【使用感など】
こちらも正確にはボタン1発ではなく、「スタート」にたどり着くまでに調理方法(今回は無水)やメニューを選ぶ必要があり、連続で13回押すことになります。
スタートすれば調理完了のメロディが流れるまでほったらかしでOK!
もう少し煮込みたいな~という場合はこの後に自分で分数を指定して追加調理することもできます。
ちょっと大変なのは使用後のお手入れ。多くの自動調理器同様、パーツを外して洗浄する必要があるのですが、その数が我々ズボラ組にはかなり多い印象です。
内ぶただけでも3つに分解したり、蒸気口周りのパーツも失くしてしまうのではとやや不安になります。
【肉じゃがを食べた感想】
汁気のない粉吹き芋風の肉じゃがができました。見栄えはワイルドですが、じゃがいもホクホク、玉ねぎはトロトロトロ~リ、煮汁の染み具合がすごいです。
肉にもしっかりと染み込んでいます。ただ、素材量に対して調理時間が少々長かったのか、部分的に熱を通しすぎて固くなってしまった部分もありました。
こちらでも一部「味が濃い」という感想があったので、水分量や調味料の調整をして自分好みの味を見つけたいですね。
容量 | 1.5L |
---|---|
質量 | 7kg |
外形寸法 | W29×H25×D37.5cm |

siroca(シロカ) / 電気圧力鍋 SP-D131
置き場所に困らないコンパクトモデル
置き場所に困らないコンパクトモデル



【編集部評価】
材料入れてボタン押すだけ:Yes!
煮汁染み込み具合:△
【実際の調理時間】
約50分(加熱時間約10分+加圧時間10分+保温時間20分+減圧待ち約10分)
【この自動調理器でできる調理方法】
・圧力調理・無水調理・蒸し調理
・最上位機種はスロークックも可能
【主な機能】
・圧力調理では加圧時間を自由にセット可能
・スロー調理モード・温めモード
・予約炊飯機能
【ここもgood!】
・SP-D131のプリセットメニューでは、無水カレー・カレー・肉じゃが・豚の角煮・さんま煮・ポトフ・白米・玄米が選べる
【使用感など】
ひとり~少人数暮らしに嬉しいコンパクトモデル。
価格も圧力系自動調理器としてはお手頃なので、最初の一台にいいかもしれません。
肉じゃがの場合、スタートにたどり着くまでには連続4回ボタンを押します。
あとは本体が加熱→加圧→保温の工程を自動で進めてくれます。
レシピには加圧時間と保温時間しか掲載されていませんが、実際には加熱時間と保温調理完了後の「圧力表示ピンが下がるまで待つ」時間がそれぞれ約10分ほどかかりました。
自動調理時間がややかかる印象があるものの、その間ほかのことが出来るというのはとても魅力です。
【肉じゃがを食べた感想】
じゃがいもは一部煮崩れを起こすほど柔らかくなりました。
汁だく系の仕上がりで見た目は美味しそうなのですが、味の染み込みがイマイチでした。
玉ねぎはほとんど溶けてしまいました(玉ねぎ苦手な私には朗報でしたが、素材の量の調整が必要かもしれません)。
容量 | 1.3L/呼び容量2.0L |
---|---|
質量 | 2.7kg |
外形寸法 | W220×D238×H249(mm) |
TWINBIRD(ツインバード) / スロークッカー EP-4717BR
電気土鍋で失敗なく煮込み料理を
電気土鍋で失敗なく煮込み料理を



【編集部評価】
材料入れてボタン押すだけ:Yes!
煮汁染み込み具合:◎
【実際の調理時間】
約3時間半
【この自動調理器でできる調理方法】
・スロークック(煮込み料理専用)
【主な機能】
電気ヒーター内蔵の本体に陶器鍋をセットし、素材を入れるだけでほったらかし調理が可能
【ここもgood!】
取説の巻末に9種のレシピが掲載
【使用感など】
スロークッカーという特化自動調理器だけあって、シンプルな構造でサイズもコンパクト。
付属のレシピ集には肉じゃがは「調理目安:約5時間」としか記載されていないため、オーソドックスな肉じゃがレシピを調べ2人分の素材を入れました。
操作は切替スイッチを「high」にひねるだけ!まさに一発!
透明のフタのおかげで中が見えるのは良いと思いました。
煮込み途中、3時間経ったところで肉の一部がほんの少し焦げてきている様子を確認。
目安の時間よりだいぶ早いですが、3時間半でスイッチを止めてオーバークッキングを防ぐことができました。
最初は素材分量に対しての調理時間を体得する必要があるようです。
なんといってもお手入れの手軽さがありがたいです。フタと陶器鍋を洗浄し、本体を拭くだけでおしまい!
【肉じゃがを食べた感想】
じゃがいもが良い感じでホロホロと柔らかく、味も染みて美味しいです!
お肉も端っこがわずかに乾いてしまった一部を除き、柔らかい仕上がりに。
自分で調理終了時間を確認し「off」にする必要はありますが、慣れてくれば自動調理の合間に買い物へ出かけることもできます。
何より圧力系の自動調理器と比べて安価なので、手軽にズボラめしを楽しみたい人におすすめです。
容量 | 3.0L(調理容量0.6〜2.4L) |
---|---|
質量 | 約3.3kg |
外形寸法 | 約W285×D235 ×H285(mm) |
時短を求める人に自動調理器おすすめ2選
普通の鍋で肉じゃがを作る場合、煮込んだり、味を染み込ませるために火を止めた後も少し時間を置いたりで30分~1時間はかかります。
ここでは今回の検証で調理時間30分を切ったモデルを紹介します。
T-fal(ティファール) / クックフォーミー エクスプレス
蒸す・煮込む・炒めるを圧力調理で
蒸す・煮込む・炒めるを圧力調理で
ショッピング



【編集部評価】
材料入れてボタン押すだけ:No
煮汁染み込み具合:△
【実際の調理時間】
約18分(手順に従って素材・水・調味料投入や炒めるなどに約15分※慣れればもっと早くやれそう+加圧3分)
【この自動調理器でできる調理方法】
蒸す・煮込む・炒める・圧力調理
【主な機能】
・予約設定
・保温機能(最大5時間)
・再加熱機能
・内蔵60レシピつき(上位機種Expressだと内蔵150レシピ)
【ここもgood!】
・時短が得意
・ご飯が炊ける(最大10合)
・公式サイトCLUB T-falで様々なレシピが検索可能。
【使用感など】
このモデルはパネル上でレシピの表示(必要材料の指示)までやってくれ、従うだけでいいのでラクです。
途中で「炒める」指示があり、この調理器の中で行うことができますが、今回の「ボタン1発で作りたい」というテーマからは外れます。
下ごしらえの準備を済ませたら、調理時間はなんと3分!感動です。
お手入れについては他の大型圧力系自動調理器と同様、洗うパーツ&汚れ・詰まりチェックするパーツが多いです。
【肉じゃがを食べた感想】
じゃがいもの色づきが他モデルと比べて薄いという見た目どおり、煮汁は中まで染みていませんでした。
にんじんもかため。
調理時間に感動しただけに、少々残念でした。
ただ、マニュアル調理ができますので、逆に自分の理想の肉じゃがレシピを開発し「マイリスト」に登録すれば常にベスト肉じゃがを作ることができます。
容量 | 6L |
---|---|
質量 | 6.5kg |
外形寸法 | W38×H32.5×D35cm |

Panasonic(パナソニック) / マイコン電気圧力なべ SR-P37
低温調理で温泉卵やプリンも作れる
低温調理で温泉卵やプリンも作れる



【編集部評価】
材料入れてボタン押すだけ:No
煮汁染み込み具合:◎
【実際の調理時間】
約25分(下ごしらえモード約10分+高圧モード約5分+減圧待ち約10分)
【この自動調理器でできる調理方法】
低圧調理・高圧調理・低温調理・煮込み調理
【主な機能】
・マイコン制御(和製英語:半導体チップ。プログラムを与えて制御や演算を実現する。EX.リモコンが赤外線信号を出すこと。)
・保温機能(経過時間3時間まで表示/最大24時間でオフ)
【ここもgood!】
・ふつう鍋と比べると調理時間は1/4に
【使用感など】
材料を入れてボタンを押したらほったらかし(公式談)、とありますが実際には材料を投入する前に「下ごしらえ」ボタンを押して10分ほど待つ必要があります。
下ごしらえ完了後は材料を入れ、付属のレシピどおりに高圧5分をセット。
これで圧力表示ピンが下がるのを待つだけ(これも約10分ほどかかる)。
お手入れについては、洗剤で洗うものは4つほどで、他におもりやノズルなどのチェックを毎回する必要があります。
予約調理機能がない点が比較検討材料になるでしょう。
【肉じゃがを食べた感想】
美味しいです!
じゃがいもとにんじんは煮崩れしない状態で味がしっかり染み込んでいて、お肉の旨味まで感じられます。
そのお肉も柔らか~い。
今回テイスティングに関してはマイナスの意見が聞かれなかった自動調理器でした。
容量 | 2.4L |
---|---|
質量 | 4.1kg |
外形寸法 | W315×D270×H296mm |

コスパがいい自動調理器おすすめおすすめ2選
自動調理器の中では多機能なのにお手頃価格のモデルと、火力や電力を使わない保温調理が可能なモデルを紹介します。



【編集部評価】
材料入れてボタン押すだけ:No
煮汁染み込み具合:○
【実際の調理時間】
約30分(調理時間2分+追加熱5分+調理前後の待ち約20分)
【この自動調理器でできる調理方法】
圧力調理・スロークック
【主な機能】
・予約タイマー(最大12時間)
・自動保温
・独立した追加熱キー・スロクッカーキー・蒸しキー
【ここもgood!】
・オートメニューキー
・煮る、茹でる、チャーハンもできる
・保圧時間を細かく設定できるのでオリジナルレシピも自由自在
・静音設計、蒸気の噴出なし
・料理研究家・浜田陽子のクッキングブックつき
【使用感など】
プリセットメニューから「肉じゃが」を選び、調理スタート。
終了の合図が鳴ったら完成、と思いきや、フタをあけて「追加熱調理」を5分間行います。惜しくも完全なほったらかし調理にはならず…。
調理前後の本体準備待ちタイムが約20分ありますが、調理時間2分に追加熱調理が5分。手際よくやれば30分以内で出来たかもしれません。
ふつうの鍋で調理するのと比べれば時短になるのは間違いないです。
また、予約タイマー機能がついてこの本体価格なのは魅力的です。
お手入れは他の大型自動調理器同様、洗うパーツ&汚れ・詰まりチェックが多くあります。
【肉じゃがを食べた感想】
じゃがいもは、他の自動調理器と比べ多少薄い味ですが、ホクホクです。
玉ねぎはトロトロになりすぎず味が染みていてちょうどいいですが、にんじんにはあまり味が染みていませんでした。
汁気は少なめの仕上がり。
中には「やわらかいが味が逃げている印象」という意見がありました。
自分で好みの圧力調理時間を設定したほうが良いかもしれません。
容量 | 約2.0L |
---|---|
質量 | 約3.7kg |
外形寸法 | 約W304×D270×H278(mm) |
THERMOS(サーモス) / 真空保温調理器シャトルシェフ KBJ-3000
保温調理中は熱源不要で省エネに
保温調理中は熱源不要で省エネに




【編集部評価】
材料入れてボタン押すだけ:No
煮汁染み込み具合:△
【実際の調理時間】
最短37分(コンロで沸騰後7分加熱+保温調理30分以上)
【この自動調理器でできる調理方法】
沸騰調理と保温調理による煮込み調理
【ここもgood!】
・調理鍋がフッ素コート加工でこびりつきにくい
・公式サイトで様々なレシピを公開中
【使用感など】
このモデルは「保温調理」というキーワードが気になって検証に加えた一台。
魔法びんで有名なサーモスが、お得意の真空断熱構造を調理器としてリリースしたものです。
自動調理器と呼べるかは分かりませんが、結論を言うと“ある程度は”ほったらかしでクッキングが出来ました。
肉じゃがを作るには、まず通常の調理と同様ガスコンロやIHの上で調理鍋を使って具材を沸騰させる必要があります。
付属のレシピに書いてあるとおり、沸騰後7分加熱。
加熱調理が終わったら、調理鍋を保温容器に入れて30分以上保温調理します。
この工程では熱源不要なので、通常の鍋でずっと煮込むより省エネに。
【肉じゃがを食べた感想】
完成しているか不安になる見た目です。
実際、じゃがいもに完全には火が通っておらず、アツアツホクホクとは言えない状態でした。
どうやらこの保温調理器、量を沢山入れて作るほうが熱効率が上がるようで、2人分の素材でやってしまったのが良くなかったようです。
次回は鍋いっぱいに作ってリベンジしたいと思います。
容量 | 2.8L(3~5人分) |
---|---|
質量 | 約2.3kg |
外形寸法 | W300×D240×H190(mm) |

自動調理器のおすすめ商品をまとめ表で比較
本記事で紹介したおすすめの自動調理器を一覧表で比較!ぴったりな商品を見つけてみてください!
注目ポイント | 自動調理器の中でも人気が高い | クックパッドと連携でレシピが豊富 | 置き場所に困らないコンパクトモデル | 電気土鍋で失敗なく煮込み料理を | 蒸す・煮込む・炒めるを圧力調理で | 低温調理で温泉卵やプリンも作れる | オリジナルレシピも楽しみたい人に | 保温調理中は熱源不要で省エネに |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
商品画像 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
商品名 | ||||||||
商品リンク | Amazon 45,000円(税込) | 楽天市場 15,000円(税込) Yahoo! ショッピング 23,780円(税込) | ||||||
容量 | 1.6L(2~4人分) | 1.5L | 1.3L/呼び容量2.0L | 3.0L(調理容量0.6〜2.4L) | 6L | 2.4L | 約2.0L | 2.8L(3~5人分) |
質量 | 約5.3kg | 7kg | 2.7kg | 約3.3kg | 6.5kg | 4.1kg | 約3.7kg | 約2.3kg |
外形寸法 | W36.4×H23.2×D28.3cm | W29×H25×D37.5cm | W220×D238×H249(mm) | 約W285×D235 ×H285(mm) | W38×H32.5×D35cm | W315×D270×H296mm | 約W304×D270×H278(mm) | W300×D240×H190(mm) |
まとめ
自動調理器はお手入れが大変そうというイメージがあり知らないことが多かったのですが、今回の検証によって「一台欲しい!」と思うまでになりました。
- ボタンを押したらあとはほったらかしでクッキングできちゃう自動調理器がある
- 時短や省エネをかなえる自動調理器がある
- レシピ上の調理時間は短いように見えても予熱時間や減圧時間がかかる場合がある(それでも通常鍋で調理するよりは早いモデルがほとんど)
- 組立・分解するパーツが多いので手入れの手間はそれなりにかかる
- じっくり時間をかけて煮込みたい時は手頃なスロークッカー
自動調理器の性能は、お手入れの手間を補って余りあるというのが感想です。
自動調理器の購入を検討中の皆さんに比較の参考になれば幸いです。
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